
禅サンダルとは、私が自作ワラーチに欲しいと思う機能や特徴を持たせ、私が独自に作り方を考えたものです。自分でワラーチを履いて5年以上になります。その中で、「こんなワラーチが欲しい」という思いを取り入れてきました。
禅サンダルで歩いたり走ると、薄いソールを通して、常に足裏から大地の質感がダイレクトに伝わってきます。
その時、あなたは言葉では言い表せない何かを感じます。— 今そこにいる、自分自身を。
それは、瞑想的な体験です。ひとつの禅の形です。
その感覚 — 今この瞬間の、自分という存在 — に意識を向けてゆくと、いつのまにか、言葉を超えた気づきの世界へとつながっていきます。調和と静けさの世界へ。
先の見えない不安定な時代だからこそ、その気づきはあなたの生き方の羅針盤になると私は信じています。かけがえのない自分の人生を、自分らしく生きるための道標に。
このワラーチが、多くの人にとってそのような心の平和へのツールとなることを願って——「禅サンダル」と名付けました。
この記事では、ワラーチを自作したり、ワラーチワークショップをやってみたい人の向けの、禅サンダルの細かい説明をしています。
禅さんだるは、次のような特徴を持ちます。
1) ユーザーの足をちゃんと採寸してソールを作ります。
自分自身を含め、プレカットソールという、予め穴の位置や形が決まっているソールを使用したワラーチで、足腰の不調や履き心地の違和感で困る方々に沢山会ってきました。
ワラーチは、ユーザーの足にちゃんと合わせて作ると、使い心地・履き心地がとても良くなります。そこで、誰にでもできる方法でユーザーの足の形をきちんと採寸し、履き心地も良いワラーチができるようにしました。

下の写真は、プレカットソールで作られたワラーチを作ったものの、歩きに違和感を感じた方から相談を受けて、もう一度その方の足に合わせてソールを作り直した時の写真です。黄色い線が、その人の足の形に合わせて採寸したものです。作り終わった後、履き心地が劇的に向上したと驚かれていました。


2) 誰でもいつでも簡単に、ワラーチの紐の締め具合を調整できる仕組みにしました
ワラーチは、製作後からすぐに紐が緩み始めます。それは、歩いたり走ったりすると、ソール自体が足の形や歩き方のクセの為に変形し、紐も伸びるからです。

また、日々の体調や路面のコンディションによっても、快適に感じる紐の締め具合は違います。そこで、”ワラーチ作りの専門家”に頼らなくても、誰でも簡単に、歩いたり走ったりしている途中でも、紐の締め具合を調整できる仕組みにしました。

また、他にも様々な形で紐の足への当たり具合を簡単に変えることが出来るようにしているので、様々な足の形や、歩き方のクセにできるだけ対応できるようにしています。

3) 記憶しやすく、また、応用発展がしやすい、左右対称の紐の結び方
自作ワラーチの紐の結び方として、大きく2つのパターンがあります。左右非対称の紐の結び方と、左右対称の紐の結び方です。
それぞれ一長一短あります。左右非対称の紐の結び方は、デザイン的にユニークです。しかし、結び方が難しくなりやすく、また、紐の締め具合の調整がほぼできません。

左右対称の紐の結び方のワラーチは、結び方を単純にできるため、紐の締め具合の調整がしやすいです。また、「左右対称に紐を足に巻き付けていく」ということを覚えていれば良いので、ワラーチの作り方を憶えやすいです。

すなわち、”ワラーチ作りの専門家”に頼らなくても、自分でワラーチを分解して、また組み立てやすくなります。
紐とソールを全部分解してクリーニングをすることもしやすいですし、その日の気分で簡単に紐を変えることもやりやすいです。また、家族や友人知人のためにワラーチを作ることも簡単ですから、ワラーチの普及にも役立ちます。
4) 紐のカカト落ちがしづらい、足首吊り下げ型を採用
自作ワラーチの踵の部分の紐の構造として、踵ひっかけ型と、足首吊り下げ型の二種類があります。
踵ひっかけ型は構造が簡単ですが、固めの紐が必要だったり、紐をきつく締める必要があったりします。そしてそれでも、踵が絶壁型であったり、歩き方のクセで、かかと部分の紐が落ちやすい方もいます。


一方、足首をぐるっと紐で回す足首吊り下げ型のワラーチは、絶対に踵の紐落ちが無いとは言えませんが、踵の紐落ちがしづらいです。



5) 前紐を捻じることで、「指のスッポ抜け」を防止しています
紐で足の甲をまたぐ形のワラーチでは、前紐の間に指が挟まってしまう「指のスッポ抜け」が起こることがあります。特に、プレカットソールを使用し、ユーザーの足の形と合っていない自作ワラーチでよく起こることがあります。


禅サンダルでは、この前紐の部分を捻じることで、そういった指のスッポ抜けが無いようにしています。


6) 作り方を指定しません
自作ワラーチの中には、細かく作り方や素材を指定するものもありますが、禅サンダルではそれをしません。
人の好みは人それぞれ、100人居れば100通りの最高のワラーチがあると思います。
それぞれの方が、それぞれの形で「地球の上を歩くこと・走ること」を応援したいと考えています。
沢山の素晴らしいワラーチの原型となれる、「Linuxのようなワラーチ」が理想です。
7) 他の多くの自作ワラーチと、ソールの互換性があります
禅サンダルは、このようにとても多機能ですが、他の多くの自作ワラーチと同じ、前指部2つ・くるぶし部2つのソール形状であるため、他の多くの自作ワラーチと互換性があります。

紐の結び方も覚えやすく簡単ですから、同形式のソールであれば、他のワラーチから禅さんだる(3式)の紐の結び方に変えてみることも簡単です。また、紐の長さも150cm前後あれば、大体足の長さが30cm前後くらいまでカバーできます。ぜひ試してみてください。
8) 禅サンダルが向いている使い方と向いてない使い方。
禅サンダルが向いているのは、街歩きや、比較的整備されている地面など、紐やソールに負担がかからない環境でのウォーキングやランニングです。









急角度の獣道や、路面が濡れて滑るガレ場での使用は、ソールが紐に引っ張られてちぎれたり、足の皮膚を痛める可能性があります。そのようなハードモードでのトレイルランニングには、それ専用のシューズや、平紐を使ったワラーチをお勧めします。


