インバウンド観光客の皆さん向けに、自分たちでワラーチを作って秋葉原近辺の史跡や名所を回る、「Akihabara Slow Run」に、コンセプト設計とワラーチ作りのサポートで協力させていただきました。

まずは秋葉原駅近くのレンタルスペースで、Youtubeの禅サンダルの作り方動画をそれぞれのスマホで視聴しながらの、ワラーチづくり。みなさんサクサク作製されていて、紐結びまで1時間ほどでした。驚きました。



ワラーチが完成したら、街に出て、秋葉原・お茶の水近辺の様々な史跡や名所を巡りました。



今回回ったルートは以下のとおりです。
- Raku Supa 1010 神田(現代・西暦2019年開業)
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このツアーの開始地点であり終着地点です。お風呂・サウナ・食事・漫画が楽しめる都市型スパです。ランニングステーションがあり、荷物を一時的に預けられるロッカーがあります。
- 聖橋(近代・西暦1927年建設)
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「ひじりばし」とは聖なる橋という意味です。この橋の北にある湯島聖堂(儒教)と、南にあるニコライ堂(キリスト教)という2つの聖地を結ぶ橋として命名されました
- 湯島聖堂(近世・西暦1690年建立)
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孔子にちなんだ江戸時代の学問所で、日本の近代教育発祥の地とされています。もしよければここでは、サンダルを脱いで、裸足で石畳を歩いてみましょう。300年間の人々の歩みを足裏の皮膚で感じてください。
- 神田明神(中世・西暦730年創建)
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縁結び・商売繁盛の神様です。境内のショップも見てみましょう。日本人は、ひとつの宗教に属さねばならないという感覚が非常に薄いです。日本には何柱の神様がいると言われているか知っていますか?
- 小さな電気部品やパソコンの専門店が並ぶ通り (現代・西暦1945-1998年)
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「秋葉原」という地名から、何を連想しますか? 秋葉原は、第二次世界大戦後の1950年頃から2000年頃まで、様々な電気製品を扱う店で賑わっていました。しかし今は数が減っています。
- SEEKBASE AKI-OKA MANUFACTURE(現代・西暦2019年開業)
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秋葉原の街の特徴の一つである、専門的で独特な世界観を持つ個性的なお店が集められています。2000年前後の秋葉原を思い出させるという人も居ます。
- 中央通り(現代・西暦2026年)
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秋葉原の中央通りです。ここであなたは、今秋葉原で尤も流行しているビジネス・サービスを見ます。道沿いに、きれいな衣装を来た女の子たちが立っていませんか?
彼女たちは「コンカフェ」と呼ばれるサービスの客引きです。コンカフェとは、スタッフが衣装を着て、特定のテーマ(アニメ、ゲーム、アイドル、魔法、忍者など)に沿った世界観でお客さんと交流するテーマカフェのことです。 - 万世橋 (近代・西暦1930年建設)
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この橋は、東京駅を設計したのと同じ建築家が設計しました。1943年まであった万世橋駅の赤レンガ遺構が、今はカフェや展示施設となっています。
- Raku Supa 1010(現代・西暦2019年開業)
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このツアーの終着地点です。

ただ、秋葉原の人目を引きそうな場所(フィギュアショップ、中央通りのコンカフェ嬢、トレーディングカードショップetc、、、)や、近場の史跡を並べるのではなく、東京の歴史を絡め、思い出に残るようなコンセプトの元にツアーを組んでみました。
以下は、参加者に配ったチラシから。
これから私たちは、一緒に秋葉原の街を回ります。あなたはこの小さな旅で、東京都にあるこの秋葉原という街の、ユニークな歴史と文化的な特性を目にします。
デジタルハリウッド大学・梅本克教授によれば、この秋葉原の文化的な特性とは、「1) 何かを作る、2) それによって何かとつながる、3)意味づける」だと言います(肥沼 2026)。ここで「意味づける」とは、対象を単なる物事としてではなく、それに何かしらの価値や特別なものだという思いを投影し、感情移入する力です。そしてそれを結果的に大切にする力です。
日本の歴史において、1603年から1868年までは江戸時代と呼ばれます。その時代、日本は将軍という最高権力者の元で、大名と呼ばれる領主が治めるおよそ250ほどの領地(藩)に分かれていました。
彼ら大名は、1年おきに、自分の領地と東京を行き来することが義務でした。そのため東京には、毎年、北から南、3000kmに渡る日本の様々な地方の異なる文化が流入することになりました。日本各地から、様々に異なる社会身分と技能を持つ人達が、毎年東京にやってきたのです。彼らは、様々な物を作り、お互いにつながり、新たな意味や流行を生み、共存してきました。
今日あなたは、ワラーチでこの土地を歩くことで、この街のエネルギーをどのように感じるでしょう?
肥沼 和之” [メイド喫茶が壊滅→「歌舞伎町化」が進⾏中…オタクの聖地・秋葉原で”客引きメイド”が⼤量発⽣している理由]. PRESIDENT Online ,16 July 2026, https://president.jp/articles/-/115881.
配ったチラシはこちらです(英文)
折角ワラーチを作って歩くのですから、湯島聖堂では希望者(結局全員)にワラーチを脱いで、石畳を裸足で歩いてもらい、300年の人々の歩みを足裏から感じてもらいました。

単に秋葉原の人目を引きそうな場所を連れ回すのではなく、東京という都市の特性を秋葉原・お茶の水近辺の史跡に凝縮させたコンセプトは、参加した皆さんから、単に観光客向けだけではなく、日本に長く滞在している皆さんにも受けるのではと、好評を頂くことができました。


